令和2年2月22日(土)にホテルニューオータニ長岡において第16回NIKS経営賞の2次審査会が開催され、各賞が下記の通り決定いたしましたのでおしらせいたします。なお、NIKS経営賞は、組合員企業様が対象の賞となっております。
第16回NIKS経営賞2次審査結果内容
賞 | 表彰事業の名称 | 組合員企業名 | 内容 |
大賞 | 地域の未来を切り拓く産直ECプラットフォーム 「新潟直送計画」 | (株)クーネルワーク | 新潟直送計画は、「新潟の生産者」と、「全国の消費者」をつなぐインターネットサービスとして、独自の取材内容で紹介・販売する産直ECプラットフォームとして、2011年12月にサービスをスタートした。 新潟県内のすべてのつくり手の方々が、とにかく手軽に、最低限のコストでインターネット販売に踏み出すことができるようにすることで、県産品を県外に発信していくための土壌を作りたいと考えた。 2019年12月現在、出店店舗は約400店舗、商品数は800商品以上に成長、流通額も毎年130〜150%成長のペースを維持し、今年度は年間2億円超となっている。 |
優秀賞 | もんぺ製作所 | linea(リネア) | 夫の酒造りの夢をかなえるために上越吉川の山間部へ移住。 兼業農家となり、米作りの作業着として初めてもんぺを履き、もんぺの機能性や着心地に気づく。 しかし、もんぺを知らない世代があること、もんぺ=(イコール)野良着、もんぺ=(イコール)ださいという固定されたイメージがある。 生地はもちろんシルエットに問題があるのではないかと考えた。 「こういうシルエットならもんぺはもっと履いてもらえる」とパタンナー(洋服の型紙の設計士)的視点が生まれる。 いざ生地選びを始めるが、新潟は広く、本人が移住者のため、地場産業の亀田縞に辿りつくのには時間がかかったが、新潟の人柄をあらわす美しい亀田縞と出会った。 亀田縞と出会って魂を揺さぶられたのは、雪国という厳しい自然環境とともに生きる新潟の人々の体温が伝わってきたから。 東京でパタンナーとして培ってきた技術を注ぎ込み、【亀田縞ともんぺ】というこの土地で根付いてきたものに再び光を当てたいと考え、もんぺの可能性を広げている。 |
優秀賞 | 外国人の味覚に合う既存の概念にとらわれない革新的な日本酒の開発 | 玉川酒造(株) | 清酒王国とも形容される新潟県であるが、直近の20年間は出荷数量が減り続け、ピークの平成8年時に80,371KLあった集荷数量が平成30年には39,735KLとなってしまった。そのような状況ではあるが、海外市場では明るく、平成21年に690KLだった出荷数量は平成30年には2,677KLと4倍弱の増加となった。とはいえ、全世界への合計出荷数量としてはまだまだ数字は小さいと当社は考えて、「外国人の味覚に合う既存の概念にとらわれない革新的な日本酒の開発」に取り組んだ。これは、既存の日本で飲まれている味わいの日本酒を送り込むのではなく、外国人の味覚に合う日本酒を新しく製造し、海外に置ける日本酒の概念を変えることを目標とした。その結果、製造された直後の名称も決まっていない段階で出品した『ワイングラスでおいしい日本酒アワード メイン部門』にて324出点の中から最高金賞に選ばれ、現在では弊社の代表商品のひとつとなり、様々な国への輸出が進んでいる。 |
敢闘賞 | ブランディングにおける女性の新しいビジネスの試み:HATSUME(はつめ)ブランド | A-Design | 2014年からこれまで新潟県産の樹木や工芸品から様々な商品を製作、販売する HATSUME(はつめ)は異なる事業主の女性二人が展開するブランドである。 働きやすい形や地域貢献を目的に独立起業した女性二人が、新潟県産の素材を使った商品を作りたいと目的を共有し、結婚、出産、育児など数多くの人生イベントの中で地道にビジネスを進めている。 |
敢闘賞 | 燕市内企業におけるインターンシップの促進事業について | 公益社団法人つばめいと | インターンシップや連携事業を行う際に民間企業と大学側が直接やり取りをするのはハードルが高いという懸念を持つ大学側にも、つばめいとが両者を仲介することで大学側のニーズと企業の実情に合わせた研修プログラムをスムーズに作成できる。実例として小規模の事業所では業務と人員的な問題から大学生を長期間受け入れるインターンシップは大きな負担となるが、つばめいとがコーディネートをすることで製造から流通までの工程を短期間で複数社回ることができる研修プログラムが実現している。平成30年2月には宿泊・交流施設「つばめ産学協創スクエア」を建設し、市有地を無償で借り受け、施設整備にかかる8,000万円を地元企業からの寄付金で賄っている。地域外から参加する学生の負担軽減策や、地元地域の活性化にもつながっており、空き店舗をリフォームした店舗がオープンするなど商店街自体が活性化するという地域にとってもプラスとなる変化が生まれている。 |
努力賞 | 『働く』を通じて社会を変える挑戦 | (株)With You | 創業者が、2010年元日に交通事故で死にかけた際に人生を振り返り、自分にしか出来ないことで社会に貢献したいと考え、拾った命の使い方を探った結果、幼少期から身近だった『障害者』を取り巻く現状に着目した。『障害者』の労働環境の劣悪さに驚き、30年以上に渡って障害者雇用を続けてきたノウハウを活かして『就労継続支援事業』を展開し、労働力不足やジェンダー平等・収入格差などの社会課題に立ち向かっている。 |
努力賞 | 「食」をキーワードとする新たな事業展開/コンサル業務の新規展開 | NPO法人まちなか考房 | 令和元年4月より、えちご川口温泉・ホテルサンローラ(えちご川口農業振興公社運営)の経営改善および組織活性化に向けた経営計画に対し、「食」をテーマとした提案ならびに事業展開をサポートすることにより、市町村合併から10年となる川口地域の活性化を図っている。本施設には、築120年を越える大型の古民家を所有しており、有効活用がされていない現状にあったことから、古民家活用の企画、事業プランを中心に、川口温泉(日帰り)の活性化施策を併せて提案実施している。 |
奨励賞 | 欧米向大型電動工具用コンクリート研削集塵システムの開発による海外事業拡大 | (株)ナカヤ | コンクリートや石材を電動工具で加工した際に大量発生する人体に有害な粉塵については、現在欧米諸国において厳格に規制されているが、特に広範囲を平面研削する際の集塵の捕集は技術的に難しく、満足出来る集塵システムが存在しないのが現状である。 この状況下、電動工具用集塵システムメーカーとして国内外での実績を誇る当社は、これまでに培った独自の粉塵制御技術を活かし、現在も急速に需要が高まる欧米を始めとした海外市場への事業拡大を図るべく、画期的な大型電動工具用コンクリート研削集塵システムの開発に成功した。 |
奨励賞 | 「酒と食」に特化した旅館再生への取り組み | (株)たまきや | 2016年7月に両親の経営する宿を引き継ぎ、経営難であった宿の再生に取り組む。「食と酒」に特化し、フレンチと日本酒のペアリングするなどの独自のスタイルを打ち出した「酒の宿玉城屋」として再生させる。2018年4月には十日町市運営していた「おふくろ館」を買い取り、「醸す森」として再生をスタートさせた。「松之山温泉酒の街宣言」も行い、酒の知識を生かしてエリア全体を盛り上げる取り組みもスタートさせている。 |
奨励賞 | 生涯にわたる豊かなスポーツライフの基礎づくり~安全な部活動支援の在り方~ | パーソナルジム リールス | 2020年東京オリンピックに向けて様々なスポーツが活性化している昨今。未だに勝利至上主義が根強く残っている。その為、学年が上がるにつれ運動をする子としない子の2極化が進み、生涯を通じてスポーツに接する機会が減少してしまう。また、部活動中の不調や痛みなどをきっかけにスポーツ離れやサポート側にまわる選手も少なくない。当社では、情報提供と指導を行ったのち、体の悩みについての相談が減少。成績も伴って向上した。また、家庭でのケアや食事について意識が高まった事で、部活への意欲も向上し、地元の若い世代のスポーツ選手への一助になっている。 |
奨励賞 | 美味しくて安心・安全な「新潟米」を使った米粉製品(生米麺、加工品)製造・販売 | 柳都パートナーズ(株) | 米は日本の気候風土に非常に適した作物であり、食料自給率の低い日本において、国内生産だけで消費を賄うことができる唯一の作物である。しかし近年は日本人の米離れが進み、米の1人当たりの年間消費量は1962年度の118㎏をピークに一貫して減少傾向にあり、2017年度にはその半分程度の54㎏にまで減少している。今後、日本は少子化による人口減少と高齢化が進むことから、米の消費量も更に減少すると見込まれる。新潟県は国内最大の米の産地であり、明治時代には日本で人口1位を誇ったこともある。現在も作付面積・収穫量とも全国1位であるが、この昨今の状況を踏まえ、米の新たな需要を創出し、日本の米作を復興し食料産業の活性化をはかるため、新たな米粉ビジネスを展開している。 |
奨励賞 | 「地球の未来を切り拓く」 | ひらくの里ファーム(株) | 新潟県南魚沼市の五十沢地区では、農家の減少・高齢化が進み、今後の地域農業の継続・発展が問題になっています。農業は食料を生産するだけはなく、水路や農道などの地域環境の維持や洪水等水害対策にも深く関わっております。このような機能を現状の体制だけでは将来的な不安が大きいため、地域の未来を考えて組織・仕組み作りを率先して取り組み、農業法人という形で一つにまとめてきました。法人化し、施設や設備を整えることで大規模経営に対応できるようになりました。また、売上も増加し、地域の営農組織として安定して農業経営をできるようになっています。 |
奨励賞 | クラウド型アプリ開発プラットフォーム「アプリモ」 | ドコドア(株) | 2019年7月にクラウド型アプリ開発プラットフォームの「アプリモ」をローンチいたしました。これは従来300-1,000万円かかっていた一般的なビジネス系アプリを33万円から提供できる画期的なサービスです。弊社は、良質な商品やサービスであれば地方であっても全世界へ発信するお手伝いをしたいという思いから、ミッションである「良質なものが正しく評価される社会作り」のために全ての事業を行なっています。 |
奨励賞 | 新規宅配弁当事業 | (株)GreatCompany | 首都圏に比べケータリングで利用できる飲食の幅が狭い地方では、限られた選択肢しかお客様に提供できていない。受発注もWeb対応や、プラットフォーム化が全く進んでおらず、利用自体も不便といわざるを得ない。しかし今後、地方でもケータリングの需要が伸びると考える。また、労働力確保の面においても、従来の長時間、遅時間勤務、土日祝日勤務などが障壁となり慢性的な人材不足となっている。これらの問題を解決することにより、若年層雇用のみならず、障がい者、高齢者雇用にも期待が持てると考える。 |
奨励賞 | 「野草酵素萬葉」 日本・世界の健康長寿社会への貢献を目指して | (株)越後薬草 | 開発のきっかけ理由・・地元上越の野草を中心にした80種類の植物発酵液で友人のがんを治すため 開発スタート時期・・昭和57年4月 開発終了時期 開発販売時期‥平成5年5月 全国約20社程ある酵素メーカーの中での弊社こだわりをアピール。金沢医科大学名誉教授山口博士と取り組んだエビデンスの取得(米国、英国学術誌への掲載) 等に取り組んでいる。 |